術前診断より術中診断が採用される
ふう・・・人口肛門ですか
私だって人口肛門になるんじゃないか心配でしたから。
これは私の体験談です。
2016年の12月に直腸がんらしきものを発見(「らしき」の理由は後述)
術前の検査で、がんは肛門から12センチ上にある。
主治医からは、切り取る範囲はがんを起点に、肛門側に4,5センチ、結腸側に10センチ
つまり、肛門まで7,8センチの場所で切除する。
安全をみてがんの周辺も切除するのだそうです。
肛門まで4センチに迫ると、人口肛門を造る可能性があると検査前に聞いていたので、人口肛門は避けれると思いきや、手術中に行う診断の結果次第で覆ることもあるそうです。
術前の検査は身体の外から診ているので分かることに限界があり、確かな事はお腹の中をのぞいて分かるのだそうです。
上述の「らしく」はそういうことで、術前と術中で手術方針が変わるのはあり得ることだと理解しました。
手術中は麻酔が聴いているから抗うすべなく
「まな板の上のコイ」
術前に交わすインフォームドコンセントで
「全て委ねます」
同意しないと手術が進まないので同意するのですが、バクチ打つ気分でした。
手術30分には前は、執刀医に病室で、人口肛門の位置をマジックでマーキングされました。
「一応ね」とは執刀医
麻酔から眼が覚めて、マーキングを打たれた場所を見て人口肛門があったら、ガスを抜くチューブが飛び出していたら、その事実を受け容れられただろか。
やむなく人口肛門を造設した全国の仲間には済まないけど、私にはその自信はありませんでした。
手術後からが本番
記事に興味深いデータが示されていて、気になるところを抜粋します。
大腸全体の10%に過ぎない直腸に、全大腸がんの5割が発生。直腸はがんができやすい部分で、結腸のうち直腸につながるS状結腸を含めると7割に上るほどです。
大腸がんができる部位で比較すると、意外なことが分かってきました。右側は治りにくく、左側は治りやすいのです。
日刊ゲンダイヘルスケア 公開日:2021年01月30日 更新日:2021年01月30日 by 中川恵一
(中略)
右側は、結腸のうち上行結腸と横行結腸の一部で、左側は横行結腸の残りの部分と下行結腸、S状結腸、そして直腸です。
(中略)
直腸を肛門に遠い方から直腸S状部、上部直腸、下部直腸に分類。がん研有明病院で2005~11年に手術した1046人の永久的な人工肛門発生頻度は順に0%、5%、23%でした。
(中略)
その場合、一時的に人工肛門を作ることがありますが、大体3~6カ月後には、それを除去して、本来の肛門から排便できるようになります。その結果、永久に人工肛門を余儀なくされるのは、直腸がん全体で12%にとどまっています。
なぜでなんしょうか。
あの茶色い便を貯めるところ特有の理由があるのでしょうか。右側と左側に治癒の差がでるのも始めて知りました。
私も坂本教授も、比較的に治りやすいとされる左側、直腸がんだったのは幸いでした。
私の友人もちょうど昨日、一時的に増設した人口肛門を閉鎖して、本来の肛門につなぎ変えました。手術は成功したそうです。
でも、経験者として言わせてもらうと、成功して終わりではなく、手術後が本番。直腸切除の後遺症とずっと向き合うことになります。
程度に個人差はあれど、下痢や便秘、頻便に悩むことになるでしょう。
私は、手術前は毎朝一回、スカッと快便してたのに、手術後には、もう昔のような快便がない。
たった一回、6時間の手術で、その後の生活がガラッと変わりました。
朝だろうが昼だろうが、会議中だろうが休みだろうが、お構いなし。ゲリラのように下痢に襲われて、お腹抱えてトイレに駆け込みます。
その代わりように、便座に座ると、たまに落ち込みます。
若いだけに、この先ずっと、長い年月を下痢や便秘、頻便と向き合うのはツライ。
どうしようもないことは分かっています、承知していますが、そんな苦悩を飼いならしながら、明日からもがんばって暮らすのです。
私の思い
がん治療に触れるときは、
リアルを包み隠さず伝えます。
明るい話も深刻な話も全て。
それが首の皮1ミリ残して
かろうじて生かされている者の、
”命の始末の付け方”
だと考えています。
ここで綴る病状が、
同じ病の誰かの役に立てば良いと思っています。
見知らぬあなたの”もしも”に
少しでもお役に立てればと綴っています。
ではまた。